【エアロフレーム不要?】エアロ効果のコスパについて考察してみた

機材

最近のロードバイクメーカーは莫大な研究費を投入し、自社のフレームの空気抵抗を小さくすることを徹底的に追求している。

ロードバイクの本質がレースで使用される「戦闘用」の自転車である以上、1%でも選手を表彰台に連れていく可能性が上がるのであれば正常進化といえよう。非難する気は全くない。

しかし、その代償として我々一般ユーザーは、フレームの値段高騰のあおりを全身で受け止めるしかないのだろうか?

否。あなたが楽に速く走るために最初に投資すべきはエアロフレームやエアロホイールではない

この記事では、より少ない金銭で最大限のエアロ性能を得る方法を記していく。

あむさん
あむさん

ロードバイクは空気抵抗との戦いやからな。

エアロを追求するうえでのコスパランキング

結論からお伝えする。
以下の表が1円あたりのw削減数、つまりみんな大好きパワーウェイトレシオ(パワー÷体重)のように

通常形状とエアロ形状で削減が見込めるW数÷金額で出した値をランキング形式に並べたものである。

1~3位が人間が着用しているウェアで独占しているのがお分かり頂けただろうか。

理由としてはバイクが受ける空気抵抗よりも、乗車している人間のほうが受ける空気抵抗のほうがずっと大きいからだ。

このランキングの順番でウェアや機材を導入することがお財布の戦略的には最も優れている。(所有欲は満たされないかもだが。)

ここからは詳しく各機材でどれくらいの空気抵抗があるのかを見ていきたい。

車体の空気抵抗

空気抵抗とは

そもそも空気抵抗とは何なのだろうか。

私は空力の専門家でもないし、どちらかと言えば物理は嫌いだった。よって、自分自身が分かる形で説明させて頂く。

①空気の流れが物体に当たった際に、物体に当たっている際に生じている抵抗が摩擦抵抗だ。

バイクを走らせていると身体に「空気が当たってるなと」と、知覚するがこれが摩擦抵抗なわけだ。

まさしく「摩擦」による抵抗といえる。

これは風に当たる面積を減らせば減少させることが出来る。エアロポジションが有効だ。

鹿さん
鹿さん

まずは風にあたる面積を小さくしましょうということやな。

➁物体に当たっていた空気が物体から剥離する際に、その流れが綺麗にまっすぐ抜けてくれるものを層流と呼び、まっすぐに抜けずに不規則にぐるぐる空気をかき乱すものを乱流という。

この乱流は前の空気を引っ張る力を持っておりこの乱流による抵抗を圧力抵抗という。

通り過ぎた空気が離れたくないと言って3歳児のように駄々をこねているイメージだ。

円柱はこの2つの抵抗が大きい。

特に圧力抵抗をめちゃくちゃ生み出す形状として知られている。

円柱は駄々っ子製造機なのだ。

対して流線形の物体はどうだろう。各チューブにカムテール形状として採用されているあの形状だ。

摩擦係数はそこまで変わらないが、圧力抵抗が段違いに少ないのが分かる。

流線形の物体の全体的な空気抵抗は円柱のなんと1/10だ。

エアロ化とは流線形を取り入れると同義であるといっていいだろう。

あむさん
あむさん

風が強く当たる場所はカムテール形状にしないとあかん訳やな。

幅400㎜の丸ハンドルを流線形のエアロハンドルに変えると40㎞で1時間走った場合、60%の空気抵抗削減になり距離にして130m、時間にして11.7秒の短縮になる。

レースによってはDNFと表彰台くらいのタイム差である。

やはり空気抵抗は無視できないのだ。

ちなみに、2名の集団で走る場合、一番前で引いている選手も、後ろの選手の存在が圧力抵抗を小さくするため、単独走をする場合よりも35㎞で7%のw削減ができる。。

トレインのメリットは前の走者にもあるのだ。

エアロフレーム・エアロハンドルのエアロ効果

フレームのエアロ効果

CANYONエアロード   :54.03w

CANYONエンデューレース:80.10w

1wあたりの値段     :16720円

*フレーム以外のパーツを統一、バイク単体、時速48㎞で比較

ハンドルのエアロ効果

エアロハンドル

(CANYON H11エアロコックピット):70.71w

ノーマルハンドル         :77.88w

1wあたりの値段          :4630円

*ハンドル以外のパーツを統一、バイク単体、時速48㎞で比較

上記がエアロ効果と効果に対するコスパになる。

フレーム形状がエアロになると‐26wと流石の結果である。しかしフレーム買い替えの値段を考えるとコスパという観点からはいまいちなのが分かる。

前面に位置するハンドルは乱流を抑える効果が高く‐7wと健闘した。コスパも高く、機材投資するならまずはハンドルだ。

ターマックsl7→sl8での空力向上もほぼハンドルによるものだ。メーカーのプロモーションは冷静に眺めたいものである。
おススメコスパハンドルはこちら↓

TNI ティーエヌアイ STIFF カーボンバー エアロハンドル

価格:19019円
(2024/5/3 09:17時点)
感想(0件)

TNI AEROFASTカーボンバー ロードバイク エアロハンドル

価格:19800円
(2024/5/3 09:20時点)
感想(0件)

人間が受ける空気抵抗

空気抵抗のうち一番大きなものが乗車している人間に対してのものだ。

全抵抗の実に80%を占めるという研究結果がある。

皆さんも感覚的に頭を低くしたエアロポジションを取れば速度が上がることはご承知の通りだと思う。

この人間に関する空気抵抗をエアロを意識して減らしていくことがコスパよく速く楽に走れるようになる秘訣である。

ウェア類のエアロ効果

ジャージのエアロ効果

エアロジャージ一式(パールイズミ・スピードレース)   :308.79w

ベーシックジャージ(パールイズミ・ベーシックフィット) :334.84w

ツーリングジャージ(パールイズミ・シティライドジャージ):344.84w

1wあたりの値段                    :1310円

*バイク統一、時速48㎞で比較

ウェアに関して見ていくと高速時に若干生地がはためくようなベーシックジャージからピチッとしたエアロジャージに変えることで‐26wとなる。エアロ効果は非常に高いしコスパも抜群だ。

生地がはためくと乱流が発生し圧力抵抗が増える。体に密着するデザインのウェアを着用することで

空気の流れがウェアの表面を滑らかに進むようになり、乱流が発生するのを減少してくれるのだ。

またエアロジャージは袖の形状や背中の部分のデザインが乱流を発生させないように工夫されているものも多い。無駄な縫い目や突起がないように縫製にも気を使っている。

空気抵抗を減らすためにはまずはエアロジャージを購入することを強くオススメする。
驚異的なコスパジャージがこれ↓

Monton[モントン]SPORTS KID 半袖ワンピース[ショートスリーブサイクリングスピードスーツ/自転車レース]グラデーション※SNS投稿お願いします【店頭受取対応商品】

価格:9900円
(2024/5/3 09:07時点)
感想(4件)

ヘルメットのエアロ効果

エアロヘルメット(OGKカブト・AERO-R1CV)    :43.88w

レースヘルメット(OGKカブト・IZANAGI)       :48.33w

シティライドヘルメット(OGKカブト・CANVAS-URBAN):47.50w

1wあたりの値段                    :3732円

*バイク統一、時速48㎞で比較

ヘルメットの結果はエアロモデルを使用すると-5wというところだ。ヘルメットの値段も安くはないがコスパはかなり高いと言えよう。

ヘルメットはベンチレーション(熱を逃がす穴)を空けるほど凸凹になり乱流が発生し空気抵抗が増える。

しかし、ベンチレーションがないと蒸れる+重量がかさむという矛盾を抱えているパーツでもある。

私は軽量モデルとエアロモデルを季節やレースコースで使い分けしている。
使用モデルはこちら↓

OGK kabuto カブト AERO-R2 自転車 ヘルメット 自転車用 サイクリング オージーケーカブト エアロR2 大人用 空冷 通気性 撥水 はっ水 ブラック ホワイト

価格:20460円
(2024/5/3 09:12時点)
感想(1件)

LAZER (レイザー) Z1 KC AF (ゼットワンキネティコアアジアンフィット)(ホワイト)ヘルメット サイクルヘルメット 自転車

価格:27510円
(2024/5/3 09:15時点)
感想(0件)

エアロシューズカバーのエアロ効果

エアロジャージ一式(パールイズミ・スピードレース)   :308.79w

エアロジャージ一式+エアロシューズカバー(パールイズミ):304.71w

1wあたりの値段                    :1483円

*バイク統一、時速48㎞で比較

トラック競技をしている方では使用することが普通だと思うが、侮れないのがエアロシューズカバーである。

シリコン製のものが多く、BOAダイアルなどの凹凸を覆い隠してくれる。

結果、乱流を抑え層流に整えてくれるという効果がある。

エアロシューズカバーを使用した場合は‐4wとなった。

Velotoze ヴェロトーゼ エアロシューズカバー BLK ブラック 自転車 ゆうパケット/ネコポス送料無料

価格:6358円
(2024/5/3 09:23時点)
感想(0件)

まとめ

以下が節約w数のまとめになる。

これらを値段を考えたときに最もコスパが高い順に並べ直すとこうなる。

今回の記事の結論はこれだ。

  • ①まずは人間側の空力抵抗の削減を第一優先にすべき
  • ➁①をすべてやりきってから機材をエアロ化すべき
あむさん
あむさん

レースでは1wの節約が勝敗を分けるんや。エアロは意識すべし!ただしコスパ重視!

いくらでも金銭を投入できるのであれば、ひたすらに機材に投資すればいいのかもしれない。

しかし、私のような庶民は金銭的にそれが叶わないし、出来たとしても多分しない。

なぜなら、自分が欲しい効果、目標に対しての最大公約数を探していく過程がとても楽しいからである。

それは機材でもトレーニングでも同じことだ。

皆さんの最大公約数を探すときにこの記事が少しでも役に立てば私は嬉しい。

軽量とコスパー両立なロードホイールなら【icanjp.com】

参考文献 サイクルスポーツ 2022 5月号

https://www.cyclesports.jp/backnumber/2022/05/

コメント

タイトルとURLをコピーしました