どうも。あむさんです。
暖かい日も多くなってレースシーズンがスタート!
という訳で栃木県で開催された実業団レースJBCF真岡ロードレースに参加してきたのでレース記録を留めておこうと思う。
今回の学びはズバリ寒さと雨対策であった。
悪天候でロードバイクに乗るときの参考になると思うので最後まで読んでくれると嬉しい(^^♪
春はあけぼの。やうやう白くなりゆく山ぎは・・・( ^ω^)
ご機嫌やな。どないしたん?
暖かくなって走りやすくなってきたからね(^^♪レースにも出場するんだ!
いいね!でもこの時期のロードレースは天候が悪いと地獄を見るからね・・・
今日は悪天候の際のレース準備について見ていこう!
ロードレースは全天候型スポーツ
ロードレースは過酷なスポーツである。
自分の心肺機能を限界まで追い込みながら走る。
雨が降って路面が濡れてていても、勝つためにはコーナーでバイクを傾けなければならない。
公道レースではグレーチングが後輪を滑らすし、視界も格段に悪くなる。
今回、悪天候になればなるほどバイクコントロールの技術面や
身体のパフォーマンスが低下しないような事前のチョットした事前準備が大切になることを痛感した。
その中でも今回は寒さ対策について詳しく見ていこうと思う。
体温が奪われることによる身体の影響
写真の通り雪と雨が降る過酷な状況で今回のレースは実施された。
ここでまず大事な知識を記しておく。
1.体温が十分に上がらないと筋温も冷えパワーは全体的に低下してしまう。
筋温は30~39℃が適正であると言われている。
ここから上下するとパフォーマンスがガクッと落ちてしまう訳だ。
2.寒さで神経伝達速度が低下すると筋肉の連動が悪くなり怪我やパフォーマンスにも影響する。
3.寒いと血管は熱を逃がさないように収縮することで血流は悪くなる。
これにより筋肉の柔軟性が悪くなり怪我のリスクが高まる+老輩物質が貯まりやすくなり脚が攣りやすくなるわけだ.
パフォーマンスに影響を与えるだけならまだましで全身のシバリング(寒くてブルブルふるえるやつ。筋肉が熱を産生しようとしている。)が止まらないようになってくると危険信号である。
そのまま体温が低下すると、意識が朦朧とし最終的には細胞が正常な働きが困難となり致死性不整脈などで死に至る。
登山での遭難の死因はほとんどがこの低体温によるものやな。
つまり、競技中は寒さ対策をしなければパフォーマンスが駄々下がりするし、危険ということだ。
体温が奪われる理由
最大の原因は気化熱となる。
気化熱は、液体が気体に変化するときに周囲から吸収される熱エネルギーの一種とされる。
一般的には1gの水が蒸発するときに約2500Jの熱が奪われると言われおり、周囲の温度が約6℃下がることに相当する。
周囲の温度が低い場合や、湿度が低い場合は、水蒸気が飽和状態から遠くなり、気化熱によって奪われる熱量が大きくなるため、温度変化も大きくなる。
また、風速も温度変化に影響を与える。風速が速いほど、水蒸気が周囲に拡散しやすくなり、気化熱によって奪われる熱量が大きくなるため、温度変化も大きくなる。
よって、冬よりは暖かい春先に、身体が濡れた状態で40㎞で風を浴びながら走行するロードレースで奪われる体温がかなり大きいと言える。
身体を冷やさない対策術5つ
ここまでで身体を冷やさない対策術として
以下の2つが大切になることが理解できたかと思う。
これらを防ぐための対策を紹介していく。
①身体を必要以上に濡らさない。
➁風によって体温を奪われない。
防水+防風がカギを握るっちゅう訳やな。
対策その1 インナーにこだわる
まず雨が降っていればある程度濡れてしまうのは避けられない。
しかし、臓器が集中している体幹部分が冷えてしまうと深部体温も急降下してしまう。
よって、どんな悪天候でも体幹を冷やさないことが大切になってくる。
まず肌に直接密着するインナーだが保温効果の高いメリノウールを選びたい。
メリノウールは羊の毛ゆえ繊維が細かく、その繊維が熱を保持してくれるので、非常に保温性がたかい。
雨にも強い。繊維表面が水をはじくため、綿のように衣服が濡れて体が冷えてしまう、いわゆる汗冷えが起きにくいというメリットがある。
ただし速乾性は科学繊維に負けるので、後で説明するビニール、ジレ対策が出来ないなら
激しい雨天ではポリエステルなどの化学繊維のインナーが無難だと感じる。
積極的に使っていきたい素材だ。
ちなみに、土砂降りの雨天時の長袖は前腕に濡れたインナーが張り付いて常に体温が奪われるので
半袖の方が適していると個人的に感じている。
対策その2 ビニール袋またはアルミシートを活用する
上記で説明したメリノウールは冬の登山でも積極的に使われる優秀素材であるが
やはり濡らしたくはない。
そこで大切になるのが撥水性のあるものでインナーを覆ってやることだ。
これにより極端にインナーが濡れるのを防ぎ、体幹部の保温性能は保たれることになる。
他でもよく紹介されているのがビニール袋に穴をあけてすっぽりポンチョのように被る方法だ。
これは手軽だし使用後は簡単に捨てることも出来る。防風にもなり非常に有能だ。
雨天が予想されるときはビニール袋をぜひ活用しよう。
次に紹介したいのはアルミシートだ。
実はアルミシートは非常に保温性が高い。
低体温傷病者を搬送する際に救急隊はアルミシートを使用したりする。
これらを体幹部やお腹に挟んでおくのも防水+防風効果が高いはずだ。
ちなみにキッチン用のアルミホイルでも全く問題なく使えると思う。
対策その3 中にジレを着込む
ジレはウィンドブレーカーのタンクトップだ。
防風機能が高く、雨で濡れた身体が風によって冷えるのを防いでくれる。
ビニールやアルミホイルは汗をかいてしまった場合の発汗性機能がないが
ジレであれば発汗機能も備わっているため
レース中の体温上昇にも対応しやすい。汗冷えにも強いという利点がある。
通常ならアウターとして着るのだが、空気抵抗を考えるとレース中はジャージの中に着るという方法がいいいだろう。背中にゼッケンも張らないといけない。
体幹部にビニール+ジレというのが私のおススメ防寒対策になる。
対策その4 ワセリンを塗る
上記対策で体幹部はばっちりだ。後は手足が冷えないようにしていきたい。
特に大腿部、下腿部などの多用する筋肉群が冷えてしまうとレース中に攣りやすくなってしまう。
最後まで気を抜かずに対策したいところだ。
ここでおすすめしたいのはワセリンである。
ワセリンを肌に塗ることで、肌が水を弾きやすくなる。雨水が皮膚に触れるのを防げるため気化熱で
身体が冷えるのを防いでくれる。
全身にワセリンを塗っておくといいだろう。
唐辛子成分を含んだジェルも販売されているが、体表面だけ温めても筋温が上がるわけではないのであまり意味はないんじゃない?
と個人的には思っている。あくまで役割は皮膚と水の間に被膜を作ること。
薬局で手に入る市販の安いワセリンで全然問題ないと思う。
対策その5 手足の末端を保護する
これで最後の対策になる。
指先感覚がなくなるくらい冷えてしまうとブレーキングに影響が出てしまう。
またシューズが濡れてしまうと、熱を奪われ続けることになる。
ペダリングも重ったるくなるしいいことは何もない。
よって、防水仕様のシューズカバーと手袋を装着することが大切になる。
空気抵抗や重さを考えるとシューズカバーはシリコン製のものが優秀だ。
ちなみに白より汚れが目立たない黒の方が無難だと思う。
写真のVelotoze(ヴェロトーゼ)は使用している人が多く信頼性がある。
同メーカーは防水手袋も存在する。フィット感もあってダボつく感じもなくレース向きだ。
防水性に加えて通気性も意識したいのであれば、ゴアテックス素材も推したい。
写真はシマノのグローブだ。
まとめとレース結果
まとめ
これでもう雨は怖くないね!
いかがだったろうか。雨天のレースで体温を保持することはパフォーマンスに直結する。
スタートが切られる前にレースは始まっている。
普段の努力を無駄にしないためにも、しっかりした対策をしてレースに臨もう。
レース結果
私はマスターカテゴリーで15位。表彰台を狙っていただけに非常に悔しい。
路面がウェットでビビりちらしながら走った。
落車に足止めを食らったのもあるが、コーナーのさばき方が課題だと強く実感した。
ロードレースは脚力と同じくらいテクニックが大切だ。
この辺りはまた別記事で書ければと思う。
他メンバーはE2/E3混走で参加者が150人以上いた中でワンツーフィニッシュ。
頼もしい限りだ。
次回は監督の威厳を見せたい(笑)
ちなみに全員が上記に挙げた寒さ対策をしていたことを付け加えておく。
それではまた。
引用参考文献
ロードバイク、雨の日の服装 https://masakazu-ito.com/?p=660
救急アルミックシート/滅菌救急アルミックシート https://www.iwatsuki.co.jp/medical/0246.html
マラソンの雨対策は何をすべき?悪天候に負けない対策5選!
救急救命士標準テキスト
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